性格の不一致を理由に離婚することは可能でしょうか?
-
- 例えば、性生活の不一致、金銭感覚の不一致や趣味、育児に対する考え方、生活や将来設計に対する考えの違いなどあります。
性格の不一致というのは、法律上の離婚原因(法定離婚原因といいます)には該当していません。原則として、片方が性格の不一致が原因で、離婚を申し立てても、もう一方が離婚に応じない場合には、直ちには離婚できません。
この場合、夫婦で納得するまで話しあう「協議離婚」を選択する、もしくは、第三者の介入を得る「離婚調停」という手段を取ることができます。
しかし、夫婦の合意がなければ離婚は成立しません。
協議離婚や離婚調停で話し合いが不調になった場合には、離婚裁判を行うことになります。
離婚裁判を行うためには、正式な離婚理由が必要となります。
どうしても性格の不一致が原因で離婚をしたい場合、法定離婚原因の1つである、「婚姻を継続し難い重大な事由」があるとして、離婚裁判を提起するという方法があります。
性格が合わないという理由だけでは、裁判で離婚を認めるのは難しいですが、性格の不一致が著しく、あまりに重度な精神的苦痛を感じているといった具合に、性格の不一致と精神的苦痛を結び付けることによって、婚姻を継続し難い重大な事由があると主張することが考えられます。それに加えて、長期間別居が継続していて、婚姻関係が破綻しているという事実があれば、更に離婚が認められる可能性が高まります。
夫婦だけで話し合いをするよりもはるかにスムーズに話し合いを進めていくことが可能となるため、離婚問題に精通した弁護士へのご相談をおすすめします。
投稿者プロフィール
-
弁護士 仙台弁護士会所属
専門分野:離婚
経歴:仙台生まれ。仙台第一高等学校卒業後、上智大学文学部英文科に進学。卒業後、平成14年に弁護士登録。勅使河原協同法律事務所(仙台)を経て、平成24年に高橋善由記法律事務所を開業し、現在に至る。主に離婚問題の解決に従事し、相談者の抱えている問題に寄り添いながら最適な方法を提案し、新たな人生の始まりをサポートしている。
最新の投稿
- 2023.12.26発達障害のパートナーとの離婚
- 2023.12.26モラハラ夫が怖くて、離婚の話し合いができない方へ
- 2023.12.07モラハラ被害者・加害者チェックリスト
- 2023.11.15モラハラ夫とどのようにして離婚をするか